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2024.09.17
学部?学科
    #日本語?日本文学科

「氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」展を見学しました

9月8日(日)、前日から北海道立文学館で開催が始まった「氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」展を見学に行きました。
学生12名、引率は野澤涼子講師と伊藤智弘講師の2名、ほか非常勤講師の森若裕子先生、教務助手も加わり16名で伺いました。

氷室冴子さん(1957~2008年)は本学科の前身である国文学科の卒業生で、1977年大学3年生時に「さようならアルルカン」で第10回小説ジュニア青春小説新人賞(集英社)の佳作に入選。それがデビューのきっかけとなります。本学園中学高校の寄宿舎をモデルとした『クララ白書』のヒットを契機に、80年代から90年代にかけて集英社コバルト文庫の看板作家として活躍しました。代表作『なんて素敵にジャパネスク』、ジブリ作品として映画化された『海がきこえる』など90冊を刊行。累計2,000万部が発行されたベストセラ―作家です。

文学館では氷室冴子展を企画した学芸員Yさんによる解説をお聴きしてからの見学となりました。
氷室冴子のファン層は今の学生たちの母親世代ともいえますが、大先輩である氷室さんの業績に触れ、学生たちも刺激を受けている様子でした。
今回の展覧会には本学も協力しており、旧寄宿舎の図面や氷室さんの入学時の写真、氷室さんに寄稿いただいた本学記念誌などの資料が展示されています。また、本学人間生活学部人間生活学科の長尾順子先生がお貸しした十二単も平安朝を舞台とした『なんて素敵にジャパネスク』などにちなんで展示され、華を添えていました。

氷室さんの命日は藤花忌と名付けられ、多くのファンが参拝しているとお聞きします。遺影で身に着けておられる藤の花柄の着物も展示されていました。そこに本学への思いをくみ取ることは間違ってはいないと、そう感じました。

一昨年NHKで『氷室冴子をリレーする』という番組が放送され(9月15日に再放送)、また近年は作品や『新版いっぱしの女』(ちくま文庫)といったエッセイ集が復刊されるなど“少女小説”の作家という当時の評価に収まらない筆力、力量が再評価されつつあります。
学生のみならず、多くの方に氷室さんの作品に触れ、この機会に氷室冴子展へ足をお運びいただけたらと思います。

なお、10月12日(土)の藤陽祭では今回見学に参加した日本語?日本文学会学生運営委員の学生たちが「氷室冴子の世界」として研究発表を行う予定です。

「氷室冴子の世界 ふくれっつらのヒロインたち」
https://www.h-bungaku.or.jp/exhibition/special.html

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