恒例となっている文化総合学科講演会を、10月19日(土)の14時30分より、471教室で開催します。
今年は、今年度4月より赴任された日本史ゼミ担当の平井上総(ひらいかずさ)先生による「戦国時代の社会と法」というタイトルの講演です。
以下に概要などを記しましたので、ぜひともお越し下さい。
題目 戦国時代の社会と法
講演者 平井 上総
日時 2019年10月19日(土) 14時30分~16時
場所 北16条キャンパス 471教室
概要
文化総合学科で日本中世史を担当している平井です。
日本の戦国時代は、室町幕府の力が弱まる一方で、各地に戦国大名が成立し、自分の領国を支配していました。こうした大名については、たとえば今川義元が「今は幕府の将軍ではなく、大名が自分の力量で法を定め、国を平和にしている」と述べ、幕府が認定した守護使不入を否定したことが大変有名です。これは分国法『今川仮名目録追加』に記された言葉ですが、これに限らず、我々は過去の法を読み解くことで、その時代の社会像をある程度知ることができます。
今川氏のみならず、戦国時代には各地の大名が法を定めており、特に体系的なものは分国法と呼ばれています。さらに、大名レベルではなく、惣村が独自に定めた掟や、一揆が定めた掟などもあり、戦国時代には多種多様な法が作られていました。この講演では、そうした多様な法の中からいくつかを紹介し、戦国時代の社会について考えてみたいと思います。